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とある茄子科の日常 2008/9/26
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2時ごろにアラームが作動。
勿論音は出さず、シュラフの中で携帯握ったまま寝て
振動で起きる、という予定だった。

肌寒く、テントのフライシートに夜露が点々と。
それが内側から確認できるほど、月明かりが強い。
そのせいなのか、山で見たほどではなかったけど、
大変きれいな星空だった。

テントサイトに明かりの類はなく、星空が綺麗だというのは
会う人会う人から聞いていた。
しばらくの間、テントから顔だけ出して、寝転んだまま
星空を鑑賞していた。何も考えず。


そのうち寝てた。



9月8日


目が覚めると、空が赤く染まっていた。
飛び起きて、朝焼けをまたぼーっと眺める。
450.JPG






今、自分が旅人だという事実をかみしめる。
何度となくしてきたけど、本当に感慨深いもので。

狭いテントでがさごそ、調理器具を取り出し、
水を温めて紅茶を用意、昨日のうちに買っておいた食パンを焼く。
ただ焼いただけの食パンも、神の味わいである。
451.JPG











今回で3回目のキャンプになるけど、出発はいつも遅い。
それなりに撤収はこなれてきたが、なんだかんだ時間がかかる。

昨夜少しだけ話した近くのテントの方と、また少し話し、出発。
空は晴れ模様。気持ちのいい出発です。



顔真っ赤にしながらクソ重い荷物を運ぶことを思い出すまでは。



清々しい朝、結局少し汗かいて準備OK。
毎度こんなんなので、慣れはしたけど…なんとかならんものか。

また急な下り坂を降りて、開陽台を後にします。



まず目指すのは、野付半島のトドワラ。
の前に、開陽台を降りてすぐのところに、
いつぞやのマップルで表紙になった道路があるそうで。
454.JPG










またも、地平線までまっすぐ伸びた道。
ずーーーっと遠くまでまっすぐ。

こういう道は、エサヌカ線など今まで何度か見てきたけど、
何度見てもわくわくする。ボキャ貧なのでうまく伝えられないけど、
あのもっと向こうには何があるんだろうとか、まあいろいろ考えるわけです。


バイクで走るにはちょうどいい気温、いい気分で流します。
が、目的の野付半島に差し掛かるも、霧が半端ない。
視界がかなり悪く、これは行ってもしょうがないと判断し、Uターン。

気を取り直して、どこかいいところはないかと
テントの中で調べておいたスポットへ向かいます。

244号を南下し、到着。

456.JPG










新酪農村だかいうところにある、
ただ鉄骨で組まれただけの簡素な展望台。
手前の牛の絵がなんともいえない気分にさせてくれます。

観光地化されたところではなく、まわりには何もない。
道案内もないので、マップルとにらめっこしながら
なんとかたどり着きました。そう難しくもなかったけど。

高いところは苦手というわけではないですが(得意でもない)、
こういう隙間のあいた階段は、昔からどうも嫌いで。
まだしたことはないものの、いつか足ひっかけてズコーしそうで…

慎重に、一段一段登って展望台へ。
458.JPG





しばらく続いた原生林も嘘のように開け、
まわりには牧草地が広がっています。

観光地化されていないため、車もまったく来ない。
マップルに載っているためか、ちらほらバイクはみかけたけど、
それでもごく少数。
この開放感を一人でたっぷり味わえる、素晴らしいところでした。

この尿意を除けば。
繰り返しますが、観光地化されていないため、トイレすらない。
もっとゆっくりしていたかったが、こればかりはしょうがない。
急いで出発します。トホホ。

帰りがけ、
463.JPG










あ…はい。


近くでトイレも済ませ、次へ。
なんでも近くに、かなり昔の廃駅が保存されてるらしい。
雰囲気を味わいに、寄ってみることにした。

で、着いたのが奥行臼駅逓。
駅逓?駅じゃないのか。
とりあえず古めかしい建物があったので、入る。

すると、案内係というおばちゃんが出迎えてくれた。
訪問者名簿に適当に書いて、案内してもらう。

…?駅じゃないな。コレジャナイぞ。
駅逓とは
駅逓所(えきていしょ)は、北海道にまだあまり人が住んでいない時代に、
開拓のために北海道にやってくる人や、旅をしている人に宿泊所として、
また人や馬を貸し出すなど
していたところ。

おばちゃんの案内の中で、そういう説明も受け、
駅の一文字に騙されたなーと気づく。無知なだけ。
これはこれでいいもの見れた気はするけど、
目的地ではないのでそこまで関心もわかず。
次の旅人におばちゃんの案内が移ったので、退散。

本当の目的地、奥行臼駅へ。
466.JPG





これだこれだ。
いかにも昔らしい駅。ホームに立つと、独特の雰囲気に包まれます。

469.JPG468.JPG










ここが使われていた時代のこと。
何にも知らないけど、いろんな物語があったんだと思う。
そういう哀愁というかなんというか…
いいところです。


風蓮湖を横目に、快走。
気持ちよく、何にもない道が続き、
次に向かうのは根室半島!
丁度、時刻も昼飯時なので、ここで食べていきます。
マップルには、根室半島の先端部にあるさんま丼や、
根室発祥といわれるエスカロップなどが書いてある。
どっちも食べたいのだけど、完全にその時の気分で
エスカロップに決定。

だんだん市街地っぽくなってきて、信号もばっちり。めんどくせえ。
しかも道狭いし坂が急だし、大変な土地だな根室は!

同じ個所をぐるぐる回り、なんとか目的の店に到着。
マップルでもおすすめされており、出会ったライダーも納得してた。
喫茶店「どりあん」です。

ふっつーの喫茶店ですが、地元でも結構人気なのか、
お昼時なのも相まってにぎやか。
丁度帰る人がいたので、すぐに座れたのはラッキーだった。

すぐさまエスカロップ注文。これを食べに来たわけですから。
僕以外の人もエスカロップを頼んでいて、店員が厨房に
エスカさーん!と伝えていたのが少しキた。

さて、このエスカロップ。
ハスカップの進化したものかと最初は思ったけど、
とんでもない。デザートの類ですらない。

バターライスにとんかつ乗っけて、上からデミグラスソース。
これで完成です。わかりやすいカロリーお化け。
厳密には、ソテーしたポークカツレツだそうですが…

どりあんのエスカロップだけなのかは知らないけど、
バターライスには細かく刻まれた筍が入っており、
とんかつは薄めでサクサク。
写真は撮り忘れた。

大変満足して、店を後に。


さて、根室といえば花咲ガニ。
さらには納沙布岬。
しかし、昼飯を済ませた直後(しかも満腹)なうえ、
ここも海沿いが大変な霧。
というわけでどちらもスルー。

本日は釧路に宿泊の予定なので、少し急ぎ気味に走ります。

根室本線から44号へ。
途中、ケツの鈍痛によりなんか海岸で休憩していると、
定年迎えたぐらいのおっさんとその嫁さんに、
「三重!?三重から来たの!?」と驚かれる。
九州から来た人もいるんですから、そう驚かずとも。
沖縄は結局見なかったけど…

ここまでくると、腰及びケツが痛み出すまでの間隔も短くなってくる。
これがなかなかにしんどく、休憩を取る回数も増える。
みんなどうしてんだろ…聞いてみればよかった。


霧多布湿原というだけあって、霧がはんぱない。
そのせいもあるのか、妙に寒い。
途中からカッパを着て、なんとも言えない気分で走る走る。

牡蠣で有名な厚岸で休憩。
あっけし…北海道の土地の読めなさは相変わらずである。
食欲もなく、テンション落ちたままだったので、とりあえず釧路へ急ぐ。
この辺は、団地に迷い込んだのかと思うほど民家の多い道があった。


しばらく走ると、また都会っぽさが戻ってくる。
すげー!釧路めっちゃ都会じゃないっすか!と驚くほど。
極端すぎるんですよね、北海道というやつは。


今日の宿は、クリオネでチャリダーさんにプッシュされた、
「銀鱗荘」というRH。
宿はボロいが、飯は大変うまいというお話で、
宿泊1000円、晩飯1500円という、
それを裏付けるかのような価格設定。
迷わず食べることにしました。

だんだんと宿泊者も少なくなってきたような印象。
ここでは何人と一緒になれるかなぁ、と期待半分、不安半分。

と、先に二人来ていた。
どちらもチャリダーで、一人は1コ下の学生、
もう一人はカタコトの中国人学生。
この状態でよく旅に出たなぁと感心するほど日本語喋れない。
ギリギリ単語で会話はできるので、もう一人も含め
どこにいっただの、これからどうするだので時間が過ぎていく。

晩飯の時刻は19時。
その1時間前ぐらい、二人の宿泊者が来た。
同い年の学生で、マスツーリングしている模様。
気持ちやんちゃそうな人に見えたので、大丈夫か…と
少し不安に思ったのが申し訳なくなるぐらい話しやすい人で、
後述するがタンデムで一緒に温泉いったほどである。

チャリダーと僕がマップルで情報交換をしていたが、
この二人組は持っていなかった。
もう旅も終わりが近づいてきたし、若干うれしくなっていたので、
タンクバッグに加工しても入らなかった大版マップルを
ぼろぼろで申し訳ないながらも贈呈した。
恐縮そうにしてたけど、大変喜んでもらえて、
なんとなくしたかったことが達成できた気分になる。


そして晩飯の時間。
ここのご飯目当てで来たのは、僕と年下チャリダーの二人だけで、
後の人たちは知らなかったらしい。そらそうか。

楽しみにしながら食堂へ。
何せ民家をそのままRHにした感じなので、食堂も民家のそれ。
が、出てくるのは立派な刺身やカニやいくらや牡蠣や…
1500円も納得、どころか安いほどの豪華な晩飯だった。
また、ここのお父さんが話好きで、いろいろと面白い話も聞けた。
一緒に晩酌という自由さもまた、こういう形じゃないと味わえないもの。
かにみそに焼酎とかおいしかったなぁ。

ほくほくで部屋に戻ると、宿泊者がまた一人増えている。
関西弁を操るカタナのお兄さん。
この人も数日前にクリオネに泊まっていたらしく、
すっげー楽しかったなぁ!と盛り上がる。

なんかいろいろ喋る。
年下チャリダーは日本一周に挑戦していて、
急がないと冬がくるという話から、家が恋しいという話に。
そこで、もうホームシックかね、と言いたかったのだが、
普通に間違えてホームレスと言ってしまった。
総ツッコミをくらう。

なんやかんやと笑って話す。
北海道に来たらRH泊まらないと損とすら思いますね。


で、お風呂の話になる。
このRH、シャワーもあるけど有料。
結構なボロさだし、金払ってまで使いたいとは思わず…
どうすっかなーと思っていると、二人組の一人が
風呂に行きたいと言い出す。
もう一人は行くの面倒そうで、それに同調した僕が行くことに。
ただ、お酒飲んじゃったので、彼のビグスクにタンデムで出発。

携帯で調べると、近くに温泉があるではないか。
僕が後ろからナビをしつつ向かうが、道がちょっと複雑で案内しづらい。
そこそこ迷いつつ、なんとか到着するが…これはどう見てもホテル。
名前が検索したところと一字違うし…
とりあえず入ってみる。

受付に出てきたおばちゃんが、きょとん顔で、
うちは宿泊者以外の入浴はやってないよ?とおっしゃる。
あーやっぱりかーと二人で落ち込む。僕はもう申し訳なさMAX。

と、このおばちゃんが救いの手を差し伸べてくれる。
いいよー、特別に入れてあげる、と!!
二人して興奮し、おばちゃんにありがとうありがとう言いながら握手。
旅の中でこういう優しさに触れると、この上なく感動します。
そうして受けた優しさを、他の人に受け継いでいく。
旅ってそういうものですよね、きっと。

思わぬ形で天然温泉に入浴!
昨日は温泉には入ったものの、洗うことはできなかったので、
全身くまなくリフレッシュ!
旅に出る前に、バイク買った赤男爵の店長に聞いた話ですが、
店長の友人が日本一周したとき、人に道を尋ねた時の反応が、
身なりをきちんとした時と、そうでない時では、面白いほどに違ったそうで。
髭もきちんと剃り、さっぱりしておきます。
風呂上りのカルピスソーダがうまい。

出がけにもおばちゃんに感謝したおす。
外に出ると、小雨でアチャー。
クソ暑かったので、涼しいのはウェルカムでしたが。

宿に戻ると、部屋も真っ暗に。
時間が時間なので当たり前ですが…
静かに寝床に戻り、就寝。



9日へ続く…
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性別:
男性
誕生日:
1991/03/23
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バイク 旅行 音楽鑑賞
自己紹介:
社会人一年生。


旅行が好き。手段は問わず。
神社仏閣や、日本の原風景が好み。

バイクが好き。レトロチックなやつ。
Brough Superior SS100は、
この世で一番カッコいい。
愛車はエストレヤRS(01年式)

ゲームが好き。
UO@飛鳥
禅都在住。ハウジング最高!


絵:ぼるさん
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